投稿日:2021年02月26日(金)
分解力
「問題の分析によって解決案が一つしか見つからなければ、その解決案は先入観に理屈をつけたにすぎないものと疑うべきである」
オーストリアの経営学者 ピーター・ドラッカーの名言です。
物事を断定的に捉える人が多いような気がします。
自分自身も、その傾向があるという自覚があり、気を付けるようにはしておりますが。
目の前で起きっていることについても、経験則、感覚などから断定的に解釈し、その解釈が正しいという前提で問題対処を試みようとしてしまいます。
残念ながら、必ずしも正しくないと気付くのは、問題対処したあとにわかることがほとんどなのではないでしょうか。
問題を解決したいという純粋な気持ちがありながら、純粋な気持ちとは別の気持ちに左右されて、決断が行われている気がしておりますが。。。
「現状維持バイアス」
万人に共通するバイアスであると確信している。
「成功したいと思う以上に失敗したくない」という気持ちがある。
現状に100%満足しているわけではなくても、変化によるデメリットを考えたとき、現状のデメリットが薄れていく。
現状のメリットと感じている部分を持ち出して、デメリットに目を塞ぐ。
これが続くと、「変化」を求めること自体が、デメリットとなる。
現状のままで良いということで落ち着いてしまう。
現状維持バイアスが根底にあると、大きな決断が迫られても、決断できずにことが過ぎていく。
あり得るのは、
「あのとき、こうしておけば。。。」
「あのとき、どうしてこうしたのだろう。。。」
後になってから訪れる「後悔」に悩まされることになる。
新たな問題が生じたとき、過去の経験を軸に考える。
「もう後悔したくない」という気持ちが根底にあれば、前回とは違う決断ができるのかもしれない。
それでも、先入観による決断には変わりはないような気がする。
問題が起こったとき、その問題が起こった理由は、複数考えられる。
ほとんどの場合、目の前にある「問題」だけに焦点を当てる。
「目の前で起こった問題」を起こした問題は存在しないのだろうか?
そんな風に考えることにしている。
「善因善果 悪因悪果」
が正しいのであれば、「ある問題が、別の問題を引き起こした。」と考えるのが自然のような気がする。
「目の前で起こった問題」を起こした問題に焦点を当てる。
違った観点で、問題の解決策を導くことができる場合がある。
場合によっては、現状維持バイアスを断ち切る必要のある問題解決策かもしれない。
いずれにしても、問題解決を考えたとき、自分にとって都合の良い解決策ばかりではないことに気付かされる。
この名言により、物事の見方、捉え方の大切を改めて考えさせられた。