投稿日:2020年01月13日(月)
冒険力
行動経済学の概念です。
他にも、「保有効果」や「損失回避性」などもありますが、心理学的にも「メンタルブロック」という単語で説明しやすいのが、「現状維持バイアス」かと思います。
我々は、変革の時代を生きております。
そんな時代が故に、「変化」していかなければならない状況です。
ひと昔前、大手自動車メーカーのコマーシャルで、
「変わらなきゃ!」
というフレーズが流行りましたが、当時以上に、変わらなきゃいけない時代が、現在であると確信しております。
「抵抗勢力」が流行語になったのは、「郵政民営化」の頃だったと思います。
民営化を実現したい側に対して、現状維持を望む側。
体制側が、民営化を謳っているため、その逆の「反体制側」が、反対する形になり、
それによって、反対する側が「抵抗勢力」と言われただけという考え方もありかと思います。
逆であれば、民営化を謳う側が、「抵抗勢力」と言われたのではと。
反対する側の立場で考えると、反対する理由、理屈など、いわゆる「正義」があります。
ただ、それらのもっともらしい「正義」は、「変わりたくない」という本音を伏せた上での屁理屈のように感じております。
では、どうして変わりたくないのか。
「現状維持バイアス」が働くからだと考えます。
未知のものや未体験のものを受け入れず、現状は現状のままでいたいと考えてしまう心理傾向です。
「変わらなきゃ!」のCMで、変わるべくアクションを起こした人の割合は、どれくらいだったのでしょう。。。
「そうだよね。。。変わらなきゃいけないよね。。でも、現状のままで良いし、変わるためにどうしたらよいのかわからないし。。。」
こんな感じで、何も変化することなく、時間だけが経過しているのだと思います。
(僕自身の過去の反省と今後の戒めとして。。。)
何かをすれば、必ずそれについて誰かに良い悪いを言われます。
その何かが、相手の現状維持バイアスに触れるようなことであれば、絶対に反対されるでしょう。
変革が必要な時、変革のためのアクションについて、賛成反対ではなく、変革が必要であることを、出来るだけ多くの人たちに理解してもらうアクションが、まず最初に行うアクションではないでしょうか。
「世の人は 我を何とも 言わば言え 我が成す事は 我のみぞ知る」
坂本龍馬の辞世の句と言われております。
いわゆる「抵抗勢力」と戦ってきたのだと思います。
現状維持バイアスに触れず、変わらなきゃいけないことを実感してもらい、それぞれが、変化のためにすべきことを自覚してもらうためのアプローチが可能かどうか。。。
手順を踏んで、事を進めることができれば、反対する人がいたとしても、「抵抗勢力」と言わるほどの規模ではないように考えております。
いずれにしても、何かを始めるとき、それに反対する側を「抵抗勢力」と呼ぶのは、少し乱暴な気がしております。「抵抗」という単語は、別の単語に置き換えられるような。。。
どのようなことを変革するか、ではなく、どのような人が変革を叫ぶか、によって、相手側の抵抗の気持ちが変わってくるのではないかと感じております。
「変革」を考えるとき、「国鉄分割民営化」の中に、沢山のヒントがあるような気がしております。
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